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仕事から下衆な話まで色々書いてます。雑談が一番更新頻度高いです。あしからず。

激闘の果てに

第99回 高校サッカー選手権大会 

山梨学院が青森山田をPK(4-2)で下し、11年ぶりの優勝を飾った。毎年毎年感じるのだが、本当に高校生かよっていう位にレベルが高い!その中でも別格だったのはやはり青森山田だった。

 

青森山田松木

去年から見てるので、成長がテレビ越しに見てもわかる。昨年決勝で静岡学園に敗れてから1年、今年も埼玉スタジアムに帰ってきた。体つきも大きくなり、フィジカルトレーニングの成果が見て取れる。昨年大暴れした1年生、背番号7番のアタッカーは今大会では背番号10番を背負い、チームをまとめ、鼓舞する。迫力のある顔つきになっていた。精神的にも大きく成長し帰ってきた感じだ。

 

84回大会

実は私も数十年前サッカーバカ僧として、2年生の時に84回大会に出場していた。応援ガールは堀北真希さん、応援歌はコブクロのStartingLine。最初で最後の選手権は初戦敗退。3年生の時は県の決勝で敗退、そのまま引退。国立のピッチには立てなかった。

当時は国見や鹿児島実業の走るサッカーが強かった。が、この大会で旋風を巻き起こしたのはセクシーフットボール野洲高校乾やべー!!!って当時は大盛りあがり。みんなが憧れたドリブラーは気がつけば日本代表。

特に鹿児島実業との決勝戦のゴールは選手権史上最も美しいゴールとして、レジェンドとして今でも語り継がれる。

 

これはね・・・すごいよ。

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選手のアイデアを伸ばして、戦術と組み合わせるのが大事だと誰もが感じた試合だったろう。私の高校の監督もすぐに手のひらを返し、今まで怒られていたはずのトリッキーなプレイを称賛するようになった。これにより練習前の10kmランがなくなったので個人的に歓喜だ。 

そんなこんなで前置き長くなったが、高校サッカーが好きだ。社会人になっても現地まで行くし、結婚しても嫁を引きずり回してスタジアムで観戦。プロにない必死さ。これが選手権の最大の魅力だ。選手たちのひたむきなプレーには心を揺さぶられる。

 

勝戦

今回実力的には青森山田が優勢としてみていた人は多いのではないか。中身をみてもフルタイムでペース握りっぱなしというのはあまりないが、少なく見ても6:4、あるいは7:3で青森山田のポゼッションだった印象。山梨学院は最終防衛線は死守し、堅守速攻、カウンターでチャンスを掴んでいた。

印象的だったのは山梨学院の長谷川監督が無線を使ってスタンドのスタッフとやりとり。あとから記事を読んで分かったが、山梨学院のFW久保君を青森山田のCB藤原君にマンマークさせていた。高い精度のロングキックをもった選手を潰しにかかるという奇策を講じていたようだ。

久保君と藤原君のフィジカル対決は迫力満点。前半に2人がサイドでマッチアップする場面があったが、藤原君に競り勝ったのは久保君だけではないかと思う。個人的には結構衝撃だった。

チャンスでいうと圧倒的に青森山田が多い。シュート本数も圧倒してたが、シュートはバーの上、ポストに弾かれる、などで決めきれず。一進一退の死闘が続くが、延長でも決着がつかず、ついに決着はPK戦へ。

 

物語の結末 「運命のイタズラ」

今大会最多5得点、2シャドーの一角、決勝でも勝ち越しゴールを奪った安斎君が山梨学院守護神、熊倉君のセービングに阻まれる。まさか絶好調の彼が止められるとは思っても見なかった。4人目の2年生キッカーも枠を外してしまいゲームセット。

 

安斎君の膝から崩れ落ちる姿と涙をこらえて安斎君を支える松木君の姿が記憶に残っている。彼らには胸を張ってほしい。彼らの活躍がなかったらここまできていないし、全試合通して素晴らしいプレーだった。

 

安斎君に関しては、自分の力が大きく寄与して決勝まで勝ち上がり、自分のPK が原因で敗退。そして来年リベンジはできない。こんな経験はこの先できないと思う。きっと人間的に大きな成長を遂げるはず。

松木君に関しては、人生で3回しかない選ばれた人が立てるピッチで2年連続であと一歩及ばず。これも普通経験できることではない。来年最後のチャンスでリベンジなるか。彼の物語にも注目したい。

 

 

勝戦にふさわしい、素晴らしい試合だった。

高校サッカー最高。

 

 

おわり。