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仕事から下衆な話まで色々書いてます。雑談が一番更新頻度高いです。あしからず。

卒業式

 

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伏線が回収され、すべて理解した上で納得が行く結果だったか?いやそうではない。

理解できたかできなかったか。そんな関係じゃないだろう。俺たちは。

なあ、庵野さん。

 

エヴァとの付き合いは15年。私が出会ったのはパチスロ5号機「まごころを君に」がきっかけだ。TV放映されていたのをリアルタイムで見ていたわけではない。

パチスロから入った私、当時はprime/Netfrixなんてなかった時代だ。

ストーリー概要はパチンコの使徒再び(通称エヴァ4)とまごころを君にで覚えた。

なので、アニメ版を見たときには「あ〜ここの演出だったのね!」と答え合わせをするような感覚で見ていた。

 

エヴァシリーズはパチンコ、パチスロときっても切り離せない。秋葉原のISLANDは当時エヴァの聖地として膨大な設置台数を誇っていた。入り口にはレイとアスカの巨大フィギュア。印象的なのは5号機の約束の時の新台初日は全台天井状態だったのはすごいサービスだ。打ち初めてまもなく全台暴走、覚醒状態だった。(ちなみに私は抽選で負けてまごを打っていた)エヴァの聖地の名に恥じない、素晴らしい気合だ。今では萌えスロの聖地として魔法少女の住処となっている。個人的には少しかなしい。

 

少し前置き長くなったがそうなると新劇場版を見ることは自然な流れだ。序については、あっやってたんだ。程度。デジタルリマスター化され、綺麗だなぁ位の思い入れだった。リビルドなので若干アニメ版との差異はあるが、基本同じ内容だったからだ。だが、全部観た後「序」に戻ると味わい深い。

 

「破」は世界最速上映を観に行った。前日夜中の12時から大名行列@新宿。覚悟を決めて友達4人と並んだ。8時間。夏場。非常階段に寿司詰め。きつかった。金はないが時間はある。大学生ならではの時間の使い方だ。

 

作品は最高。エンディングテーマの後、次回予告の流れと会場の誰もが思っていただろう。カヲルが六号機に搭乗し現れ、初号機にカシウスの槍を刺したところで終了。ここで会場が湧く。「おおおおおおおお!」

そしてすぐさま「予告」の文字。再び静まり返る会場。さすがエヴァファン達だ。

「ついに集う、運命を仕組まれた子どもたち〜」次回Q!(Quickening!?)

次回予告が終わり、会場にライトが灯った。スタンディングオベーションが巻き起こった。マジで。文句なし120%の満足度。アニメ版を踏襲しつつも、新キャラと新演出で物語はその名の通り良い意味で破壊され、デジタルの力でより美しい映像でまさにリビルドされた。ほぼ寝ないで観たが、目はギンギンに開いて興奮状態だった。

2009年のことだった。

 

 

時は流れて2012年。Qが上映された。

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私はサラリーマンになっていた。破のような無茶はできず、でもなるべく早く見たかったので、初日の朝6時台の枠で鑑賞した。寝坊しないよう仕事終わり新宿まで移動して満喫へ。確かバルト9。雨が降っていた。

破の時とは大きく異なり、「ざわついた」

ン?ナニコレ?ドウイウコト?エ?

 

コレに関しては知っての通り賛否両論、いや主に「否」が圧倒的に多かった。

そんな周りの意見とは異なり、私はこれについては否ではなかった。これぞエヴァと妙に納得した。わかりやすかったらエヴァじゃない。というくらいまで思ってる。

空白の14年をあの3年前の次回予告に圧縮し、観客もろともシンジと同じ状況にしたと、技法だというから驚きだ。

これはこういうものだ。完結を望むが、賛否上等。これが私のエヴァに対する想いだ。

 

次はいつか。そんな事考えながら9年の月日が流れ、最終章は上映された。

私は30歳を超え、転職し、結婚して、家を買っていた。コロナもあって初日から突撃するような自由はなく、友達と2人で家庭の調整をした上で、比較的空いてる会場に足を運んだ。そんな友達も二児の父だ。

 

小難しい内容については解説班に任せる。シン・エヴァは一言でいうと卒業式だった。

同じ結末なのか。旧劇場版と関連性があるのか?平行世界でガフの扉でつながっているのか?

 

結論、用意されたのは新たな結末だった。

エヴァの呪縛なんて言葉がQで初めて使われたが、呪縛であると同時にファンにとっては希望だった。続きが観たいけど、観たくない。こんな表現がまさに適切。完結を見届けたいが、終わってほしくない。そう思っている人も多かったのではないか。

それだけに終焉を目の当たりにした後の喪失感が想像以上だ。

 

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私は次回予告のないエヴァを観たのは初めてだった。エンディングの後には白背景に黒の明朝体で「終劇」の文字。

 

庵野監督はファンに対して一つの答えを用意した。エヴァの事を追いかけ続けたファンに。考察が行き交う、きれいな結末を求めさまようファンという亡霊達に成仏するよう諭すような、そんな内容であった。

 

「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン

 

この物語はこれで本当に終わりだよ。エヴァに縛られるのはやめて、皆安らかに過ごしてくださいと。そういうメッセージだと受け取った。

 

監督は碇ゲンドウというキャラクターに自己投影し、さまざま葛藤や対立、希望、欲望、絶望とあらゆる物をエヴァンゲリオンという作品で表現した。

 

完結したは悲しいが、歴史的な作品の完結に立ち会えたことをとてもうれしく思った。

 

 

 

それにしても

 

 

ハンターハンターは結末見届けられるのだろうか。

 

 

 

おわり。